なぜか15年くらい前に、信楽焼の狸を集め出しまして、2年程でその蒐集熱も冷めたのですが、凝り性なこともあり、その期間いろいろ狸を見回った覚えがあります。 結果、1年〜2年で3体の手捻り作品と7体の型枠作品を蒐集し2体を誰かに差し上げたのです。 さて、 こんなこと書くと、怒る人いると思うのですが、主観の自由、表現の自由として寛大にお受け取り下さい。 いろいろ見た結果、僕が狸を感じるのは、『理庵』さんが焼いた狸だけです。それ以外は、『御座候』や『たこ焼き』と同じ。大量生産の型枠生産物に見えます。 理庵さんでは、 ①型枠成形して、細部はヘラや串で仕上げるもの。 ②手捻りにより成形、細部もヘラなどで仕上げる。 前者は半分手作り、後者は完全手作り。 世間では、型枠で全て完成とおぼしき狸も多数あり、見るたび、たこ焼きを思い出します。型どって、あとはソース（釉薬）かけましたってイメージです。 さてこの狸は、 上記理庵作の①の製作過程を経た作品です。 大きさは20号、つまり、高さが約62センチの 大きな品物です。　 杖、通帳、腹、徳利、傘、玉…あとは忘れましたが 杖には、転ばぬ先の杖ということで安全を 通帳には…、太っ腹には…、それぞれ意味があった気がします。 そこで、それぞれのパーツに縁起を見いだす人もいらっしゃるようです。この狸は、縁起担ぎフルスペックであり、つまり、最もオーソドックデザインの狸です。縁起担ぎたい方は、担ぎたいだけ担ぐことができる優れ物です。 理庵の二代目さんに、オーソドックスデザイン　& 20号サイズで選定してもらった逸品です。 他に、②の完全手作りの狸を出品しています。 ぜひご覧になって下さい。