中国の陶芸品や絵画に「八仙渡海（図）」という美術品がありますが、この八仙の中の４人の仙人・仙女が彫刻された団扇形の錠前が出品商品です。装飾や形は余り見かけない珍しい錠前だと思います。余談になりますが、「八仙渡海図」は日本の「七福神の宝船」の絵のモデルではないかと言われているようです。仙人・仙女の名前は以下であることがわかりました。人物や伝説の詳細はネットをご覧ください。・左上：呂洞賓（りょうどうひん）元々は病人や貧者を救った役人、背中に背負っている剣で魔を退治する。・左下：漢鐘離（かんしょうり）将軍の地位にあった人物が出家して仙人になった、大きな団扇をもっている。・右上：何仙姑（かせんこ）中国の代表的な仙女の一人、蓮の花を持っている。・右下：李鉄拐（りてっかい）片足が不自由で大きな鉄製の杖をついており、大きなひょうたんを持っている。団扇の裏側には、仙人・仙女に関連する、剣、団扇、蓮、ひょうたんが描かれています。団扇の上部の鍵穴に鍵を差し込み押し込むことで解錠できますが、簡単に解錠できないように若干の工夫がなされているようです。鍵を鍵穴に差し込むことが出来る方向でわずかに差し込みます。次に、鍵を少し上下させスムーズに回転できる深さをさぐりながら９０度回転させます。回転後、その方向で鍵を左右上下に動かしスムーズに押し込める位置をさぐり押し込みます。途中で押し込み難くなりますが、鍵をさらに押し込み、団扇の持ち手部分が引き出せる状態に少し飛び出し解錠されます。そのまま持ち手部分を引き出し分離します。材質は真鍮、大きさは、全長約１１．５ｃｍ、横幅約４ｃｍ、厚み約２．５ｃｍ、重さ約１５０ｇです。経年は不明です。汚れや小さなキズはありますが、へこみや変形は確認できません。目立ちませんが鍵の先端の一部に補修跡があるようです。コレクションに最適だと思います。鍵の紛失に注意いただき、古いものですから錠前としてのご使用はお控え下さい。